2個のトランシーバを内蔵しているため、本ボードは、6セル、10セル(UM3185に詳述されている構成AまたはB)、もしくは14セルのバッテリパックに接続されたBMSデイジーチェーン、およびデュアルアクセスリングBMSチェーンで最初のノードとして使用可能です。オンボードのSPC58NN84E7 マイクロコントローラにソフトウェアがあらかじめプリロードされているため、本ボードは、各バッテリの劣化状態(SOH)および充電状態(SoC)を監視し、パッシブ放電によるバッテリバランシングを管理できます。本ボードには汎用性の高いCAN2.0プロトコルをサポートする2個のCANポートが搭載されており、複数のシステムとの統合やコンポーネント間の効率的な通信を可能にします。
評価ボードには、SPC58NN84E7、L9963F、L9963T、LM2902W、およびSTGAP2GSの各デバイスが搭載されています。車載グレードのマイクロコントローラ、SPC58NN84E7は、L9963T ISOSPI - SPI変換トランシーバを介してL9963Fから提供される測定データに基づき、接続されたバッテリーパックのSOHおよびSoCを計算する役割を担います。L9963Tトランシーバ、MCU、およびL9963FはISOSPIプロトコルを介して通信し、このプロトコルはより高いノイズ耐性を実現するために差動通信を使用します。LM2902Wは、NTCを介してバッテリエコシステム内(つまり、バッテリパック内)の温度を検出するために使用されます。STGAP2GSは、制御回路とパワー回路を電気的に分離(絶縁)状態に保ち、システムの安全性と堅牢性を向上させます。
AEK-POW-BMS63EMは、各セルの電流、電圧、および温度を検出するための高精度な監視ネットワークを提供します。この検出により、各バッテリセルの正確なSoCを把握することが可能になり、その結果、すべてのバッテリパックの充電状態が導き出されます。SoCによってバッテリの残容量を見積もることが可能になり、この残容量が残りの航続可能距離に相当します。
特徴
- ホスト
- L9963F:AEC-Q100認定の車載用マルチセルバッテリ監視・バランシングIC
- 2x L9963T:AEC-Q100認定の車載用汎用SPI - 絶縁SPI双方向トランシーバ
- 2x CAN-FDトランシーバ(最大8Mbpsの高速アプリケーションに対応)
- SPC58NN84E7:ASIL-D準拠MCU(システムの堅牢性、安全性、完全性を確保する5つのコアとハードウェアセキュリティモジュールを搭載し、電荷バランシングの実行および充電状態(SoC)/劣化状態(SOH)の計算が可能)
- 2x STGAP2GS:絶縁型ゲートドライバ(マイクロコントローラを過電圧やフォールトから分離させ、未使用セルを短絡させるMOSFETを駆動することで、異なるバッテリパック接続に対応可能)
- LM2902W:低消費電力 クアッドオペアンプ(バッテリパックの温度検出用)
- AEK-POW-BMS63EMを最初のノードとして使用し、6セル、10セル(構成AまたはB)、または14セルによる4通りのバッテリパック接続が可能
- 最大14個のバッテリセルの電圧監視
- バッテリノード全体の電流センシング
- 内蔵の2x L9963T ISOSPIトランシーバにより、デイジーチェーンとデュアルアクセスリングの2つの異なるトポロジを構成可能
- 4x 設定可能なGPIO(外部温度センサを介した温度測定用にNTCを接続可能)
- 3x 組み込みNTC(BMSノードの温度検出用)
- バッテリホルダコネクタに3つのNTCを追加で搭載
- MCU通信用SPIインターフェイス
- パッシブバランシング
- ボードのファームウェアデバッグ/プログラミング用JTAGモジュール
- ボードテスト用のデバッグモード
- コンパクトな183mmx78mmサイズ
- AutoDevKitエコシステムを含む
アプリケーション
- 高度パワートレイン・アプリケーション
- ハイブリッド電気自動車(HEV)および電気自動車(EV)モータ駆動
- 電動パワーステアリング
- アクティブ・サスペンション・アプリケーション
- Anti-Lockブレーキ
- 先進運転支援システム(ADAS)
アプリケーション ブロック図

